【第15回】人は孤独になると、どうして成功できるんですか?

緑川夕子(以下、緑川):千田さんの本には「孤独」をテーマにした本も出ていますし、タイトルには「孤独」とは直接入っていなくても「孤独」に触れられた文章が散見されます。既刊ですと『孤独になれば、道は拓ける。』(大和書房)『友だちをつくるな』(PHP研究所)はいずれも何度も増刷がかかっていますよね。


千田琢哉(以下、千田):本だけじゃなくてメールでも「孤独」についての質問や悩み相談がよく届くよ。


緑川:世の中全体が村社会に回帰していると千田さんもおっしゃられているように、SNSはまさに村社会の再来ですよね。村八分にされて最悪の場合殺人沙汰や自殺にまで繋がってしまいますから…


千田:村社会がなくならないのは、群れることは人間の本能だからだよ。本能だから人は放っておくと必ず群れてしまうようにできている。ただ本当に本能の赴くままに生きていると、幸せにはなれないようになっている。それは暇さえあればスナック菓子や炭酸飲料水を摂取し続けていると健康に悪いのと同じだね。何でも本能に委ね切って淫してはいけない。


緑川:本能は本能として認めた上で、適度に距離を取ってコントロールしていく必要があるということですね。


千田:そうだね。そもそも成功を目指すということは、少数派に属するということでしょ?


緑川:確かに。全員年収1億円以上になったらお金の価値もそのまま下がりますからね。


千田:少数派に属するということは、本能に背いた行動をしなければならないし、行動だけじゃなくて習慣化しなければならない。習慣がその人の人生を創っているわけだから。


緑川:なるほど、なるほど。つまりつい群がっちゃうところをグッと堪えて、孤独に徹する必要があるということですね。孤独に徹し続ける。


千田:その通りだね。孤独に耐えられない人間は絶対に成功なんてできない。だっていつも群れていたら、そもそも勉強する時間がなくなっちゃうだろ?

人から学べることも多いとほざくヤツもいるけど、お前如きの周囲にいるような連中から学んでも、成功なんてできるわけがないって(笑)自分が直接会えない格上の人間が発信した本や活字から学ばなきゃ。

最近予備校関係者から面白い話を聴いたんだけどさ、浪人して春先の妥協なき第一志望の大学に合格できるのは全体の10%弱なんだってね。最初はどんな間抜け面した落ちこぼれたちでも早慶を目指しているけど、次第にMARCH関関同立にズルズルと下がり、さらには日東駒専産近甲龍に引っかかればマシなほうだと言っていたよ。10%弱の勝ち組と90%強の負け組の差は明確だって。合格を勝ち取った勝者は友だちをつくらず黙々と孤高に勉学に励み、不合格だった敗者は友だちと群れまくっているんだってね(笑)これってサラリーマンになっても同じ。バカってバカな人生を延々と繰り返すだけ。まさにニーチェの永劫回帰だよ。

年収300万程度の周囲にはやっぱり年収300万程度の連中が群がってくるし、年収3,000万の人がまともに相手にしてくれることはない。そもそも年収が倍違うと会話が噛み合わないよ。一方は使われる側の奴隷組で一方は使う側の王様組なんだから。やっぱり奴隷は奴隷同士で王様の陰口をヒソヒソ言い合い、王様は王様同士で天下国家を語り合うもの。お互いにそのほうが居心地もいいはず。


緑川:確かに(笑)自分が奴隷組から抜け出さなければ、一生奴隷人生なのは明白ですね。


千田:それが面白いことに、なかなか抜け出せないんだよね。だって、奴隷って頭使わなくてもいいから、楽なんだもの。サラリーマンやっていた人が起業してしばらくすると、サラリーマン時代は何もやっていなかったなぁ…って痛感するんだよ。サラリーマン時代は頭を使わずにただ気を使っていただけ。遊んでいるのと一緒どころか、遊んでいたほうがマシ。サラリーマンのスキルはゼロだから。いや、マイナスだな。それも相当大きな。来年のオリンピック終了後には本格的にサラリーマン制度は廃止される方向に進むと思うよ。


緑川:私もOL経験がありますが、特に部長とか課長なんて実質何もやっていませんよね。彼らは月給3万円でも高いくらいです。平社員の仕事も8割以上はアルバイトやパートで代替できます。そうすればもっと安くサービスを提供できるのに、といつも思っていました。

ただ会議をやって仕事をしているふりをして、行列に並んでランチしているだけでした。

どの会社も社員に無駄な給料を払うから商品価格を上げざるを得ないんですよね。電気・ガス・水道、…そして携帯電話の料金なんて全部半額以下にできますよね。本当は。


千田:アフィリエイトやユーチューバーを見下すサラリーマンは多いけど、実はそういうサラリーマンたちこそが見下されるべき存在なんだよね。無駄な動きをして、無駄に時間を潰して、無駄に寿命を削っているくらいなら、アフィリエイトやユーチューバーとして楽しく稼いだほうが断然いい。アフィリエイトを悪く言う人もいるけど、広告代理店よりまともな商売だよ。現在の毛並の悪い連中が一掃されて毛並の良い層が参入して人材が入れ替わると、もう誰にもバカにされなくなるよ。

サラリーマンで唯一認めてやってもいいかなと思えるのは、グループではなく単体で資本金300億・年商3,000億・従業員3,000人以上の東証一部上場企業で、本体の取締役以上まで出世したオッサンたちくらい。名前だけの執行役員とか部下なし部長は全然ダメね。正規の取締役以上であれば、「奴隷の長までよくやったね」と褒めてあげてもいい。上位層がすっぽり抜けたあとの30年間や40年間の我慢大会ラットレースで「努力賞」を捧げられたのだと思う。都会の超難関中学受験イベントで最上位層が抜けたあとにスッカスカになった高校入試で勝ったみたいな。


緑川:確かに大企業の取締役ならそれなりに勝者のオーラを纏っているかも。


千田:それにいくらサラリーマンでも取締役以上ならやっぱり群れていられないから、孤独だよ。その他大勢の雑魚と群れてヒソヒソ話していなかったからこそ、抜け出せたんだよ。


緑川:そういうことだったんですね!サラリーマン社会でも孤独にならないと成功できないということですね。


千田:どの世界でも孤独にならないと成功できない。作家の世界でも群れ始めたらご臨終。売れなくなってくると、つい不安になって群れちゃうんだよ。せっかく超一流のタイトルを獲得しても売れなくなってくると、四流のグループから多額な出演料を餌に釣られて一緒に仕事しちゃう。そうすると下り坂人生確定。弱者同士でメェメェ群れたら絶対にダメ。


緑川:小説家に多い気がしますね。小説家は社会人としての経験が浅そうだからどこか弱い気がしますね。あと自己啓発書系もネットワークビジネス関係者は群れに群れますよね。あれ、ひょっとしてイケてると思っているのでしょうか?スキンヘッドとかド派手な服装で威嚇して、本当に不思議です。


千田群れるということは弱いということであり、威嚇するということも弱いということ。人はコンプレックスを隠すために、真実と逆の自分を演じようとするから。就活でもそうでしょ?コミュ力のない人間ほど「コミュニケーション能力があります」とアピールしたり、リーダーシップとは無縁の人間ほど「リーダーシップがあります」とアピールしたりする。

確か幼稚園の頃だったと思うけど、先生に『スイミー』という絵本を読んでもらってね。小さな魚が群がって大きな魚に対抗する話。「みんなで力を合わせれば何でもできる」というメッセージだったのかもしれないけど、俺は絶対に違うと思ったよ。文字通り雑魚が群れるよりも、孤高の大魚として生きるほうが断然かっこいいと興奮したのを憶えている。

大人だったら、「みんなで力を合わせれば何でもできる」という甘いメッセージを発して、自分はちゃっかり『スイミー』の著者のように成功しようと考えるくらいでないと。

とにかく成功する人間というのは最初から突き抜けているんだよ。絶対に群れない。学校の教師如きに褒められたら、自分は成功とは対極に位置すると大いに恥じるべきだよ。俺、小学校や中学校で地元の岐阜大学教育学部卒の教師に褒められたら、「俺、コイツより下かよ」って本気で落ち込んでいたもん(笑)褒めるというのはベクトルが格上から格下に向かう行為だから。あと何年もしないうちに、俺がこいつらより上になるのは確実なのにって…

これは10代の未熟者の“若気の至り”ってことでご勘弁(笑)


緑川:少数派というのは恥ずかしがることではなく、むしろ誇りに思っていいんですね。でも私の周囲を振り返っても、社会に出て成功している人は全員少数派の人たちばかりです。学生時代も多数決では受け入れられないような発想をしていましたね。でも面白かった。


千田:その人たちはどこか孤独じゃなかった?学生時代は仕方がなくて群れていても、常に浮いているというのかな…


緑川:そうなんですよ!放っておいたらずっと孤独をこよなく愛するタイプばかりでした。でも孤独なのに寂しそうじゃなかったですね。むしろ心の底から孤独を楽しんでいるように見えました。教室で集団行動しているのも本当は苦痛だったのかも。


千田:それが天才の証なんだよ。天才は文字通り天から才能を授かった選ばれし者。凡人如きが天才の時間を奪ってはいけない。天才は神に近い存在だから。それで天才は自然に孤独になるように神から創造されていて、ウジャウジャいる凡人を近づけないようなオーラを纏っているというわけ。


緑川:それでは天才は生まれながらに決まっているということでしょうか?


千田:もちろん決まっているよ。でも天才じゃなくても成功はできる。天才の真似をして、孤独に徹して、孤独を習慣化すればいい。シンプルだけどたったこれだけで天才の扉の前に立てるんだよ。


緑川:でも凡人には寂しくて耐えられないと悲鳴を上げる人はどうすればいいでしょう?


千田とりあえず独りぼっちになって勉強してみればいいんだよ。自分が興味を持てる分野なら何でもいいんだけど、仮にそれが英語だとしようか。

何でもいいから英単語帳を1冊買ってきて、それを片っ端から全部憶えちゃう。これはくだらない連中と群がっていてはなかなかできないよ。すべての見出し語を0.1秒以内で即答できるまで暗記するためには、きっと何ヶ月もかかるだろう。

でもこれは毎日ちゃんと継続して時間さえかければ必ず誰でもできるようになる。


緑川:確かにそうですね。英単語を暗記するのにIQは関係ありませんから、誰でも継続さえすれば可能だと思います。それに確かに群がっていては絶対にできません(笑)


千田:英単語帳を1冊極めたら、さらに次は英熟語帳もやってみたくなるんだよ。英熟語は英単語よりも量が少ないし、無機質な単語と違って複数の単語で構成されているから有機的で憶えやすい。きっと英単語にかかった時間の半分以下で英熟語帳は終わるよ。


緑川:それに英単語は点数に直結しにくいですが、英熟語は点数に直結するというメリットもありますよね!


千田:そうそう。テストの種類によるだろうけど、熟語はそのまま出題されるからね。単語と熟語を憶えると成績も上がってくるから、人生の景色が変わっちゃう。すると欲が出てきて英文法もやりたくなっちゃう(笑)


緑川:英文法までマスターしたらもうほとんどの英文は読めますからね。


千田:しかも単語や熟語と比べて文法は丸暗記より理解の比重が増えるから、ずっと有機的で憶えやすい。熟語の暗記にかかった時間のさらに半分でマスターできるよ。わかりやすい解説付きの問題集を1冊完璧にマスターすれば、長文にも挑める準備が完成する。


緑川:どんな長文でも単語・熟語・文法の知識がベースになっているわけですから、理論上は確かにその通りですね。きっと、もう勉強が面白くて仕方がない状態ですよね。


千田:すると、どう?群れているのなんてバカバカしいと思えるでしょ?「何このヒツジ、英単語帳の1冊も憶えられない分際で。卑しい顔して私に近づかないでよ」って(笑)


緑川:うわ~、それわかります!想像しただけで私も勉強したくなってきました!


千田:俺がサラリーマン時代にも周囲に東大出身者が何人もいたんだけど、彼らのうち何人かは1年以内に退職して医学部医学科に入り直していたよ。


緑川:サラリーマンを辞めてまた勉強したってことですよね?


千田:きっとサラリーマンのウジャウジャ群れる生活が嫌だったんだろうね。絶対にバカになるし(笑)バカになるのに耐え切れずに群れから飛び出して孤独に勉強したんだよ。彼らにしてみれば中学受験の段階で早慶の附属は辞退しているだろうし、下手すりゃ中学生の頃にでも受かるような駅弁・MARCH・関関同立卒の上司から偉そうにされたり、同僚と同列に扱われたりするのは耐え難かったんだと思う。そりゃ、必然的に孤独になるって。

俺も将来本を書くための修業として割り切っていなければ、サラリーマンなんてとても続けられなかった。毎日ジワリ、ジワリとIQが下がっていくようで本当に怖かった。実際に大学を卒業してから脱サラした日までに相当IQは下がったと思う。


緑川:なるほど。優秀だから孤独になったのではなく、孤独にならないと優秀になれないと。


千田:そう。特に凡人は放っておくと凡人同士のDNAが引き寄せ合って群れちゃうから、意識的に群れから飛び出して孤独にならないと。ニーチェが言うように「超人」は孤高に自分を磨き続け、「末人」は卑しい顔してウジャウジャ群れながらのんべんだらりと生きる。これが世の常。

何度も繰り返すけど、孤独になる最大のメリットは時間が激増すること。

その激増した時間で惰眠を貪るんじゃなくて、自分が勝負する土俵の勉強に没頭することだよ。さっきも英語の勉強の例で説明したけど、勉強はやればやるほどハマるから。ハマるような勉強を選んでもらいたい。英語や算数だけが勉強じゃないよ。もうこれは何百回でも声を大にして伝えたいくらい。俺のこの想い、ちゃんと伝わるかなぁ(笑)


緑川:伝わりますよ。千田本のファンであれば。きっと…


千田:俺の本を読んで「良かったです!」という感想じゃなくて、「こんなに成功しました!」という感想が一番嬉しい。


緑川:実際に成果が出るのが千田本の真骨頂ですからね。私や中井が保証します!


群れている人間の顔は、すべて卑しい。



◆合わせて読みたい千田本


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◆千田琢哉(せんだ・たくや) プロフィール

文筆家。
愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。
東北大学教育学部教育学科卒。
日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。
コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。
のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、“タブーへの挑戦で、次代を創る”を自らのミッションとして執筆活動を行っている。
現在までの著書累計は320万部を超える(2019年4月現在)。


◆緑川夕子(みどりかわ・ゆうこ) プロフィール

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