第18回 なぜ文系も理系も勉強したほうが頭は良くなるのか?

緑川夕子(以下、緑川):数年前から教育業界で文系学部廃止だとか文系軽視の動向が目立つようになってきましたが、今回はそれに対する千田さんのご意見をお聞きしたいと思います。

真夜中の雑談のリスナーさんには教育問題に対して熱心な人が多いためか、何件もこれまで似たような質問が届いていますし、真夜中の雑談でもこれに近い質問を取り上げたことがあります。


◆大学には二通りある。エリート向けの大学と意欲のある人向けの大学だ◆

千田琢哉(以下、千田):今回のウイルス騒動で世の中の在り方が大きく変わるけど、教育業界もその例外ではないだろうね。むしろ筆頭か(笑)スクール形式の教育なんて教室にすし詰めにされて、大半はたいして頭も良くない単なる地方公務員の教師から一方的にまくしたてられるという非効率で形骸化した制度は無駄だとバレちゃった。生徒の知能・遺伝子レベルにもよるだろうけど、動画授業や独学で受験勉強をできる層は成績が上がるだろうね。実際にすでに現場から1次情報でそういう声も増え始めている。早慶旧帝大以上の正統な一般入試の合格者最低点はこれから上がると思うよ。無駄な学校への往復通学時間やクソの役にも立たない生授業で膨大な時間を奪われないし(笑)授業は生である必要はなく、すべて動画でいい。上手い講師にやらせれば公務員先生は全部クビにできて税金もムチャクチャ余る。なぜそうしないかと言えば、印鑑業界や結婚式場や葬儀屋、タクシー運転手や保険の販売員なんかと同じで過去にしがみついて生きてきた、みんな気づかないのをいいことにつけ上がっていた、そういう連中を養ってやるためなんだよ。在宅勤務が標準化されれば会社員のアイデンティティだったオフィスも不要になる。こういう連中って学歴と能力は低いのにプライドだけは高くて超不快じゃない?きっと劣等感の裏返しなんだろうけど。そう考えるとウイルスのおかげで偽物を全部明るみに出せたという解釈もできる。まるでどこかの天才が人工的に仕組んだみたいだね。あるいは神の業。今後第二波、第三波の予測もされているけれど「なるほど、この手があったか!!」って感じだよ。

以上を踏まえた上で話を進めよう。もちろん大学の在り方もとんでもなく変わるけど、“人のランク付け”は人類に限らず生命の本質として永遠に不滅だからそれもお忘れなく。人が平等なんて自然の摂理に反するから。

まず研究機関としての文系学部は旧七帝國大(東京大学・京都大学・東北大学・九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学)と一橋大学・神戸大学・お茶の水女子大学で十分だね。まあ東京外大は研究機関になり得るかどうか微妙なポジションだな。最近聞いた外大卒で博士号を持っている専門家の話だと外大はもうオワコンだって。退屈な教授と学生しかいなくてわざわざ高等教育である必要がないと言ってた。一応その人は英語を教えている人なんだけど(笑)ソシュールやチョムスキーのような哲学的・科学的な言語学ならまだしも、語学そのものは学問じゃないからね。通信講座やその辺の英会話教室で十分。大阪大学外国語学部は予想通りお荷物学部としての地位を確立したみたいだし。


緑川:やっぱり研究者養成の実質的に我が国を支える名立たる大学ばかりですね。以前のインタビューで千田さんが教えてくださったように、確か東大・京大・東北大・九州大は戦前の、しかも明治大正時代からすでに文系学部が設置されていたんでしたよね。世界大戦モードに入ってから作った北海道大・大阪大・名古屋大はとりあえず慌てて理系だけでスタートしたんでしたっけ。国の予算配分もそれらの名門国立大学でほぼ占められていますしね。あと外語系大学が不人気なのは複数の専門家からお聞きしたことがあります。一般に外語大学は入試科目数も少なくて見かけの偏差値が高いのが唯一のウリだったのに、最近では軽量入試でさらに偏差値まで低くなってきているようです。大阪大学外国語学部の前身である大阪外大は昔から大阪大学の足元にも及びませんでしたし、東京外大も英語以外はちょっと苦しそうな残念な人たちの集まりでしたね。数学と物理は赤点の常連だった男の子とか(笑)これは世界共通らしいですが通訳や翻訳家の社会的地位も収入も一般にとても低いですよね。いくらでも代わりがいるからでしょうか。


千田:俺は学究の道を目指さなかったんだけど、旧帝大文系の教授陣の充実ぶりは凄まじいよ。学生を全員研究者にしようとほぼマンツーマンに近い形で熱心に指導してくれるし、後に東大教育学部長まで出世した教授は俺たち学部生のことを全員「さん」付けで呼んでくれていた。あの頃身近にいた助手の人たちも今では准教授や教授として活躍していて、質量ともに名誉ある論文も発表し続けているみたいだし、その道の権威みたいな人もたくさんいる。今になって「凄い人たちと一緒に同じ空間で呼吸していたんだな」と気づかされることもあるな。


緑川:私が何人か知っている中では旧帝大系の人で文系から理系に転部とかいますよね。文系学部から工学部の建築学科とか。高2まで河合塾の全統記述模試で数学の偏差値75とかだったのに大阪大人間科学部や東北大法学部に進学した人がいました。もともと理系で国語の偏差値が40くらいだったけど、「大学に入ってまで数学はいいかな」と漏らして数学を武器にして見事に合格を果たしていましたね。今では二人ともお金持ちになっています(笑)私立文系じゃあちょっと考えられません。早稲田政経から理工とか。理系から文系はよく聞きますけど。入り口の段階で受験科目が多くて全教科やっていると文系から理系も移りやすいんでしょうね。理系のほうがノーベル賞も受賞しやすくて論文も世界的に評価されやすいように思いますが。


千田:新井紀子さんという数学者はもともと一橋大学法学部出身で、AIで東大合格を目指す「東ロボくん」の開発に挑戦されていたね。結局その時点でAIで合格できるのは小手先のテクニックが通用する上限である駅弁MARCHレベルという結果だったと記憶しているけど、どうなんだろ。どうやらAIは現代文の記述が弱点みたい(笑)

入試の難易度では大差なかったはずの理系の活躍が目立つのは世界共通言語がたまたま「論理」だから。文系の学問だとか研究者たちが劣っているわけではないよ。心理学科では微分積分をツールとして駆使しないとお話にならないし、遺跡の分析には地学に加えて化学や物理も当たり前のように使いこなすよね。経済学部は工学部や理学部の一学科にしたほうが溶け込めるほどのほぼ理系だし、すべての文系学部の学者で統計学を習得していないような人は皆無に等しい。将来それらの研究に挑めるように大学入試の段階で予め理数系の科目も必須になっているわけだし。地頭が悪いままで英・国・社の三科目を必死で詰め込んで見せかけで偏差値70を超えた落ちこぼれよりも、1次の初歩・基本試験で文系理系問わず全科目7割以上を目指し、さらに文系でも各大学が独自に作成する2次の記述試験で数学を社会と選択などにせず必須教科にして偏差値55の人材のほうが遥かに優れているだろうね。以上のカラクリは理系出身者のお医者さんとか研究者なら一瞬で理解できるよ。彼らは数学から逃亡した私立文系のことを心の底では大卒とは認めていないから。これは教育業界で結構有名な人の弁だけど、その人は「私立文系は暗記した中卒」、誰もが知る上場企業の重役の一人は「扱いづらい中卒」と呼んでいたな(笑)ちなみにちょっとだけマニアックな話をすると、大手予備校の全国記述模試で偏差値80をコンスタントに超えたければ数Ⅰの整数問題がキーになってくる。整数問題の応用編を克服するのは、微分積分の標準問題を習得するよりも遥かに難しいよ。範囲が狭いから簡単ということにはならない。

まあ要するに本当に国を発展させて尊敬される存在になりたければ、文系出身の学者の活躍ぶりはもっと大衆も理解すべきだろうね。理系は極めて大切だけど、理系だけの世界になったら無機質で味気ないから。SF映画によくありがちな殺伐として潤いのない世界が待ち受けている。手遅れにならないようにしないと。


緑川:では国民の上位2%にしか関係のない旧帝大以上ではなくてそれ以外の大学の文系学部はどうでしょうか。


千田もう一方で研究機関としてではなく、カルチャーセンター的な文系の教養を身につけたければ早慶やMARCH関関同立、あるいは各都道府県の駅弁までがその機能を果たすかな。就職予備校機能として割り切ってもいい。誰もハッキリ教えてくれる人がいないから俺が言うんだけれど、冒頭で挙げた旧帝大系の文系学部はざっくり学生の下半分が民間就職している感じで商社とかの人気業種や外資系もトップ層は無関心。就活如きでいちいち興奮しないでどこでもいいから由緒正しい東証一部上場企業に入ってまったり過ごして、嫌になったら学歴というプラチナカードで楽々転職できちゃう。でも世の中は研究者や公務員だけでは成り立たない。だから就職予備校も大切でしょ?ちなみに東大文系で民間就職するのは700~800人くらい、北大・東北大・名古屋大・京大・大阪大・九州大の文系で各300~400人程度。これが私立になると早稲田で1万人弱、慶應で約5000人くらいが民間で就活するから四流や五流のゴミ雑誌なんかだと早慶や私立が桁違いに就活で有利に見えるね。声を小にして囁くけれど、早慶もトップ・オブ・トップは決して民間には流れません(笑)

決して見下されるような存在じゃなくて、真面目でちゃんとした社会的地位のある専門学校みたいな存在がいい。研究者を目指すほどの数学力もIQも生まれつき備わっていないけど、向学心旺盛な人はいる。そんな人を大切にしたい。大雑把な役割は戦前に戻るイメージ。早稲田は専門学校で慶應は文字通りただの塾だったでしょ?誠にいやらしい話をしちゃうと、戦前は「学士=七帝國大卒」のことであって、早稲田を出ると「早稲田の学士」、慶應を出ると「慶應の学士」と明記して区別しなければならなかった。だから今でも「学士会」とは旧七帝國大学の卒業生が会員資格になっているわけ。戦前は早慶を出て学士様を名乗るにはちゃんと「早稲田」「慶應」と明記しないと学歴詐称だったんだよ。△△簿記専門学校卒だとか××予備校卒と書くみたいなイメージかな。

それ未満の大学の文系学部に入るくらいなら独学で本を読んだり動画でも楽しんだりしたほうがマシ。Fランとかお金と寿命の無駄遣いだから。生き恥晒すためにお金払ってどうする(笑)


緑川:最後の話、わかります(笑)さて理系はどうでしょうか。


千田理系は全国立大学があればいい。早慶も含めて私立は無理しなくてもいい。私立も頑張っているのはわかるけど、やっぱりドカンと国からお金をもらって最高の設備・環境に身を置いたほうがいい研究ができるのは間違いない。ただ理系というのはもうそれだけで価値があると俺は思う。たとえ将来は文系就職したとしても、理系の知識をダイレクトに使わないとしても、大学入試で理系に挑んだというその遺伝子と姿勢が素晴らしい。女性で理系出身だと聞くと惚れ惚れする。おっと、うっかり個人的な感情が入っちゃったな(笑)

まあこっちも教養レベルでいいなら早慶や東京理科大、それに準ずるレベルまでかな。中高の先生なんかがふさわしい。ノーベル賞とか高尚なものではなく、受験勉強までは通用する受験脳を活かしてもらう。教育・教養系のユーチューバーとかいいんじゃない?もう参入者がたくさんいて過密化してるかな。これに届かないような学力で理系と言ってもそれは嘘だから。

あとこれは特別にハイレベル読者に向けてお伝えしておくと、トップ・オブ・トップの世界では文系と理系の差は数学ができるかどうかじゃないんだよ。国語ができるかどうかなの。国語ができる人は文系、できない人は理系。トップ・オブ・トップの世界では大学受験レベルの数学や物理ができない人なんていない。むしろ憶えることが少なくて高得点を狙えるボーナス教科・科目。それに対して国語はそうはいかない標準偏差の小さな教科・科目。以上は理Ⅲ、文Ⅰ、灘、筑駒、麻布出身者も異口同音に述べていたから間違いないよ。『ドラゴン桜』で東大理系が一番入りやすいとあったのは事実なんだよね。国語の配点が低い。漫画って本当に凄い!


◆学問に文系も理系もない。本当に頭の良い人は選り好みなんかせず全部できるものだ◆

緑川:そう考えると国の方針は大まかに正しいということでしょうか。


千田:正直、国がどこまで考えているのかは俺にはわからない。建前ではなく本音レベルとなれば尚更わからない。第二次世界大戦では広島と長崎に原爆を落とされてしまったけど、当初は京都にも落される予定だったんだよ。どうして京都は落とされずに済んだのかと言えば、他の都道府県と比べて断トツで文化遺産が詰まっていたから。京都人が偉いからじゃないよ(笑)これは第二次世界大戦に限らない。文化のある地域や国は必ず一目置かれる。考え方を変えると、高い文化こそが最高の防御策だったりする。きっと国境をまたいで我々人類の本能にインプットされているんだよ。「こんなに高い文化を人類の歴史から消してはいけない」って。

ポツダム宣言の2ヶ月後に昭和天皇はマッカーサーと11回も二人きりで会談しているんだけど、最終的には「この国には天皇制が必要だ」という結論に至った。会談前にはマッカーサーは処刑するつもりで天皇を出迎えもしなかったのに、会談後には天皇をちゃんと車まで見送ったんだよ。これはマッカーサーが昭和天皇の科学的な生物学の造詣に感銘を受けたからじゃなくて、昭和天皇を通して日本の文化・歴史の重みがマッカーサーに伝わったから。

そう考えると俺が挙げたレベルの大学の文系学部を廃止にするとほぼ確実に国が衰退すると思うよ。世界中からも笑い者にされたりナメられたりすること必至だね。文化がなければ列強の植民地にもされやすい。国家にとって文化とは、自衛隊よりも強力な防衛策なんだよ。今回のウイルス騒動で第三次世界大戦が勃発するかもしれないと煽る連中もいるけど、もし本当に第三次世界大戦になったら文化がない国は真っ先に植民地にされちゃうよ。「こいつら、文化がないから全員奴隷にして奪っちゃえ」「皆殺しでOK」って。


緑川:な、なるほど。震えるほど深いお話をありがとうございます!今ので文系の学問の重要性にも気づかされましたし、最後に国家を救うのは理系ではなく、文系のような気までしてきました。トップ・オブ・トップレベルの話ですが。


千田:そもそも学問には文系も理系もないんだよ。もっと言えば理系科目のできない文系は偽物だし、文系科目のできない理系も偽物。

医学の世界には必ず倫理学という指針が求められるし、倫理学とは要は哲学のことね。放っておいたら無法状態になってナチスみたいな人体実験の嵐だよ。孔子は仁(思いやり)と礼(仁を行動で示すこと)の大切さを説いたけど、orじゃなくてandの精神が大切なんだよね。どちらか一方に偏ると、礼をとりわけ重んじた弟子の荀子の、さらにその弟子だった韓非子が完成させた法家(規律至上主義)のように、一時的にピークを迎えたあとに無残にも滅ぼされてしまう。結局法家のあとは儒家が見直されて今でも語り継がれているでしょ?


緑川:確かに私の中高時代の友人を見ていても本当に勉強ができる頭の良い同級生たちは文系も理系も優秀で全員例外なく北海道大学以上の国立大学へ進学していました。一部の抜群に優秀な女子生徒があえてお茶の水女子大に入っていました。それらにもし落ちても後期で横浜国立大学か筑波大学くらいまでにはちゃんと合格を決めていましたね。本当に優秀な同級生の中には早慶も含めて最初から私立専願だった人は一人もいません。頭が良い生徒には偏りがありませんでした。


千田:それが本当に頭の良いということであり、世界ではそれがエリートの常識なんだ。学問とはもともと哲学のことなんだけど、紀元前の哲学者は政治・歴史・詩・音楽はもちろんのこと、数学や天文学などの自然科学にも通じていた。ちなみに天文学という単語には「文学」という文字が入っているでしょ?英語ではastronomyになって前半のastroは「星の」という意味で、後半のnomyは「秩序」という意味。星の秩序から様々な神話や伝説が生み出されたことからも文系と理系という区別はナンセンスだと気づかされると思う。

現代ではそれを便宜上文系と理系に分けただけで、もともとは同じなんだよ。


緑川:国語も算数も同じだということでしょうか。


千田:もちろん根っこは同じ。国語は言語で「=」と「≠」を繰り返す論理学で、算数は数字や記号で「=」と「≠」を繰り返す論理学。


緑川:なるほど!確かに言われてみればそうですよね。評論文では著者の主張を古今東西の賢者の意見を引用しながら、「=」と「≠」をひたすら繰り返して正当化していますね。


千田:その通り。だから国語ができるけど算数ができないとか、算数はできるけど国語はできないというのは嘘。本当はどっちもできていないんだよね。ただ暗記やテクニック、フィーリングでわかった気になっているだけ。いずれ必ず化けの皮が剥がれる。

だから文系理系問わずセンター試験で全教科受験していない人は、本質的には大学生とは言えないんだよ。大学の教授は心の底では当然そう思っているはずだし、全教科受験していない連中をまともに扱っていないと思うよ。

京都大学の教育学部(教員養成機関ではなく教育学者養成機関)と経済学部では一般入試で理系用の入試枠も設けられている。京大の教育心理学科はもともと理学部で数学や物理を専攻していたという研究者も複数いる。フロイトもユングも医者だったように、もともと心理学は理系学部だからね。日本では輸入の仕方を間違えたけど、世界的にはどちらかと言えば理学部に近い。あと今年から東北大学の経済学部は数学Ⅲだけではなく理科も2科目必須のフルスペック理系学生を募集し始めた。俺の直感ではこの大学の経済学部は学部の入口の難易度では理系でも工学部を超え、理学部に並ぶ人材が集うのではないかと思っている。実績を出すには30年近くはかかるだろうけど。2019年一般入試の合格最低点・最高点・平均点すべてで東大の文Ⅱ(≒経済学部)が文Ⅰ(≒法学部)を超えたように、経済学部はこれからの時代は最高の頭脳を集める可能性を秘めている。

こういうスケールの話をすると私立大学というのはとってもスモールな存在に思えてこない?


緑川:厳しいですがその通りかもしれません。ノーベル賞を獲得している人の大半が国立大学出身ですし、文学賞は今のところ東大だけ。ノーベル賞とまではいかずとも私の周囲で研究職に就いて出世している人たちは全員例外なく国立大学出身者ばかりです。


千田:そりゃそうだよ。文系理系という区別は人間の都合だから。自然界の学問はもっと偉大であり、そんなお手軽で便利な区別なんてしないもの(笑)


緑川:そう考えると千田さんが普段からおっしゃっておられるように、公園の砂場で深い穴を掘りたければ広く掘らなければならないんですね。


千田:結局はそのほうが近道なんだよ。英国社に絞ったり英数理に絞ったりするよりも、まとめて全部やっちゃうほうが楽チン。あ、これはあくまでも勉強に向いている人たちの話ね。スポーツは絞らないと勝てないけど、勉強は広げてから絞ったほうが絶対にいい。

大学受験程度で絞っているようでは研究者にはなれない。せめて絞るのは大学入学後。


◆文系と理系、左脳と右脳の融合が奇跡を生み出す!◆

緑川:それは間違いないですよね。何かわかりやすい具体例はございますか。その、文系脳と理系脳の融合が素晴らしいアイデアを生み出すという…


千田:う~ん、ムチャぶりだな(笑)すぐには出てこないけど。

それじゃあたとえばさ、太っているとどうして早死にするかわかるかな。


緑川:え!?そ、それは太っていると糖尿病になりやすいとか、頭の血管が詰まりやすいとかじゃないですか。


千田:それはネットやマスコミで流れている情報の受け売りでしょ。


緑川:その通りです(汗)これでは文系脳と理系脳の融合には程遠いですよね…


千田命の奪い過ぎだからだよ。


緑川:い、命の奪い過ぎとは…


千田:肥満は地球上の命を独り占めし過ぎた証拠。食事の時に合掌して「いただきます」って言うじゃない。あれは「自分以外の命をいただきます」という意味ね。


緑川:そうなんですね。でも確かにお肉や魚はもちろんのこと、米や小麦も生き物です。私たちは命を奪いながら生かされているんですね。


千田:お、緑川さん偉い!グンと賢くなったじゃない。つまり自分以外の命をたくさん奪い過ぎたから太るという結果になったんだよ。たとえばさ、野生の動物で肥満のライオンやシマウマなんて見たことあるかな。


緑川:いや、それは絶対にあり得ないですね。動物園やペットの動物なら肥満体になっているのを何度か目撃したことはありますけど。でも考えると肥満体になっているペットは早死にするということですよね。


千田:まあ、論理的に考えるとそうなるよね。命を奪い過ぎたわけだから。ただしそれはペットの責任というよりも飼い主である人間の責任だけど(笑)良かれと思って人間の価値観を押しつけたために、ペットの寿命を削っていることに気づいていない。

それに対して野生の動物は自然の摂理に則って生きているから暴飲暴食は絶対にしない。

だから野生の動物に肥満はいないというわけ。


緑川:とってもわかりやすいですね。命を奪い過ぎたから病気になるというのはストンと腑に落ちますね。不思議です。


千田:これが文系脳と理系脳の融合なんだよ。医学的に成人病がどうとかいうのは現象面に過ぎないんだ。もっと本質的な根っこの部分は、同じ星の命を一つの個体だけで奪い過ぎたからその報いを受けているというだけの話。とってもシンプルでしょ。これに反論できる医者も生物学者も一人もいない。

だってこれはこの世の真理だから。すべての学問は真理から派生しているだけ。この程度のことは高校入試レベルの評論文と化学と生物を復習して、哲学の入門書を一通り読めばサルでも気づかされるよ。

今回のウイルス騒動も文系脳と理系脳、左脳と右脳の融合で人類は前に進まなきゃいけない。どんなに辛いことがあっても前に進み、そして生きる。それが蟻やカブトムシ、魚や蛙や蛇、犬や猿、シマウマやライオン、植物もすべての“生きとし生けるもの”に与えられた使命だから。どんなにひ弱でもいいけどファイティングポーズを失った瞬間、自然界では淘汰される。人間は他の生物と違って泳ぎもスローモーションだし、筋力も中途半端で皮膚も柔らかい。一瞬だけチョロッと跳ぶことはできても羽ばたいて悠然と空に浮くことはできない。でも唯一頭脳だけが突出している。つまりこれを活かして生き抜いてみろっていう、自然界からのメッセージなんだ。


緑川:なるほど。確かにそれ以外に考えられません。真理には文系も理系も関係ないということですね。


千田:そういうことですね。


緑川:私もこの機会に食わず嫌いの勉強にも挑戦してみようと思います!


勉強はケチるな。貪欲に吸収せよ。



◆合わせて読みたい千田本


◆千田琢哉(せんだ・たくや)  著者ページ→170冊出版(2020年7月現在)

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◆千田琢哉(せんだ・たくや) プロフィール

愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。文筆家。
東北大学教育学部教育学科卒。
日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。
コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。
のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、“タブーへの挑戦で、次代を創る”を自らのミッションとして執筆活動を行っている。
現在までの著書累計は330万部を超える(2020年7月現在)。


◆緑川夕子(みどりかわ・ゆうこ)  プロフィール

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